訪問診療と訪問看護の違いとは?さいたま市南区での選び方と併用ガイド

監修者 國﨑正造(医療法人社団川田会 理事長)

監修:國﨑正造(医療法人社団川田会 理事長) / 川田会 在宅診療部 在宅医療コラム

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訪問診療は医師が治療方針を決める「医療」、訪問看護は看護師が支える「支援」です。これが訪問診療と訪問看護の違いの結論で、両者は対立する選択肢ではなく、多くのケースで主治医と看護師がチームを組んで併用されます。この記事では違いの基本から症状・要介護度別の選び方、さいたま市南区で在宅医療チームを相談できる窓口まで、医師監修で分かりやすく整理しました。

訪問診療と訪問看護の違いは何ですか?

訪問診療は医師がご自宅に伺い、診察・診断・治療方針の決定・薬の処方など「医療行為の判断」を行うサービスです。一方、訪問看護は医師が交付する訪問看護指示書に基づき、看護師が点滴・褥瘡(床ずれ)の処置・服薬管理・バイタルチェックなどの「医療処置と療養支援」を行います。訪問診療は原則として月1〜2回の定期訪問が標準で、体調急変時には臨時往診が加わります。訪問看護は週1〜3回が目安ですが、病状が不安定な時期には主治医が「特別訪問看護指示書」(=通常より頻繁な訪問看護を受けられるようにする特例の指示書)を交付することで、14日間に限り頻回の訪問(週4回以上)が可能になります。保険の適用は、訪問診療が医療保険のみであるのに対し、訪問看護は要介護認定を受けている方は原則介護保険、末期がんや厚生労働大臣が定める疾患などは医療保険が適用されるという違いもあります。どちらか一方を選ぶというより、「治療方針を決める医師」と「日々の状態を支える看護師」という役割分担で理解すると迷いにくくなります。

項目 訪問診療 訪問看護
担当者 医師 看護師(医師の指示のもと)
主な役割 診断・治療方針の決定・処方 医療処置・体調管理・療養相談
訪問頻度の目安 月1〜2回が標準 週1〜3回が目安
適用保険 医療保険 医療保険または介護保険
開始に必要なもの 医師の診察(訪問診療契約) 主治医の訪問看護指示書

訪問診療はどんなときに利用しますか?

訪問診療は、通院が体力的・身体的に難しくなった方で、医師による定期的な診察や治療方針の見直しが必要な場合に利用します。対象となりやすいのは次のような方です。

  • 生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の継続管理が必要な方
  • 認知症で通院の負担が大きい方
  • 脳卒中の後遺症などで移動が困難な方
  • 施設に入居していて外来受診が難しい方

標準的な訪問頻度は月2回で、これは在宅療養を支える医療保険制度上の一般的な運用です。状態が安定していれば月1回、体調変化が続く時期は往診(臨時の訪問)を組み合わせて対応します。訪問診療では、血液検査や心電図、在宅酸素療法・経管栄養などの医療機器を使った管理といった、外来に近い医療をご自宅で受けられる点が特徴です。当院の在宅診療部には日本神経学会認定 神経内科専門医の常勤医師が在籍しており、訪問診療にも対応しています。費用は公的医療保険の仕組みに基づき、年齢や所得に応じて1〜3割の自己負担となるのが一般的な考え方です(具体的な負担額はご相談時にご案内します)。さいたま市南区で訪問診療の相談先を探す場合は、お住まいの町丁目を担当する地域包括支援センター(南区内には複数の圏域があります)や、通院中の病院の地域連携室に問い合わせると、対応可能な在宅療養支援診療所の情報を案内してもらえます。当院も南区内の地域包括支援センターやケアマネジャーと日常的に連携しており、こうした窓口からのご紹介にも対応しています。

訪問看護はどんなときに利用しますか?

訪問看護は、医師の治療方針のもとで日々の医療的なケアや体調管理が必要な方が利用します。対象となりやすいのは次のような方です。

  • 点滴や注射などの医療処置が定期的に必要な方
  • 床ずれ(褥瘡)の処置が必要な方
  • 人工呼吸器や経管栄養など医療機器の管理が必要な方
  • リハビリテーションで身体機能の維持を図りたい方
  • 終末期でこまめな症状緩和のケアが必要な方

訪問頻度は週1〜3回が目安ですが、がん末期などで状態が不安定な場合は、主治医が交付する特別訪問看護指示書(=病状が不安定な時期に通常より頻繁な訪問看護を受けられる特例の指示書です)により14日間・週4回以上の頻回訪問に切り替えることができます(がん末期等は月2回まで交付可能)。要介護認定を受けている方は介護保険の区分支給限度基準額(=介護保険で1か月に利用できるサービス費用の上限額のことです)の枠内で利用するのが原則で、要介護1で月額およそ16万円台、要介護5で月額およそ36万円台が支給限度の目安です(この枠内で他の介護サービスと合わせて利用します)。一方、厚生労働大臣が定める疾患(末期がん・難病など)に該当する場合は医療保険が優先され、自己負担割合は原則1〜3割です。

訪問診療と訪問看護は併用できますか?役割分担と費用の仕組みは?

はい、併用できます。むしろ在宅療養を安定して続けるうえでは、訪問診療(医師)と訪問看護(看護師)がチームで関わる形が一般的です。役割分担としては、訪問診療が「治療方針の決定・薬の処方・病状の総合判断」を担い、訪問看護が「日々の医療処置・体調変化の観察・ご家族への療養相談」を担うイメージです。訪問看護師は訪問時に気づいた変化を主治医に報告し、必要があれば主治医が臨時往診で対応するという連携が実際の在宅医療の基本的な流れです。費用面では、訪問診療は医療保険が適用され、訪問看護は要介護認定の有無や疾患によって医療保険または介護保険が適用されるため、同時に利用しても保険制度上の重複請求にはなりません(訪問看護が介護保険適用の場合、区分支給限度基準額の枠内でケアマネジャーが訪問介護など他のサービスと合わせて調整します)。目安としてモデルケースを一例お示しすると、75歳以上で自己負担割合が1割の方が、訪問診療(月2回)と医療保険適用の訪問看護(週1回程度)を併用した場合、医学管理料や訪問看護療養費などの自己負担合計はおよそ月5,000円〜15,000円程度となるケースが多く見られます(薬剤費・衛生材料費・介護保険サービス利用分は含みません。所得区分や処置内容により金額は大きく変動するため、あくまで目安の一例としてご覧ください)。正確な見込み額は、ケアマネジャーまたは当院の相談窓口にお問い合わせいただくのが確実です。

結局どちらを選べばいいですか?症状・要介護度別の使い分け早見表

「うちの場合はどちらを頼めばいいのか」という判断で迷うご家族は多くいらっしゃいます。目安としては、医療処置の頻度と病状の安定度で考えると整理しやすくなります。通院が難しいだけで体調が比較的安定している方は訪問診療を中心に、在宅酸素・経管栄養などの医療管理が日常的に必要な方や褥瘡ケア・リハビリが必要な方は訪問診療と訪問看護の併用を検討します。がん末期や看取りが近い時期は、頻回の訪問看護と24時間対応できる医師の連携体制が特に重要になります。迷った場合にご自身で無理に判断しようとせず、まずは主治医またはケアマネジャーに相談し、必要なサービスの組み合わせを一緒に決めていく進め方が現実的です。

状態・状況 主に使うサービス 訪問頻度の目安
通院が困難だが体調は安定 訪問診療中心 月1〜2回の訪問診療
在宅酸素・経管栄養等の医療管理が必要 訪問診療+訪問看護の併用 月2回の診療+週1〜3回の看護
認知症で医療管理よりも見守り・生活支援が中心 訪問診療中心(状態に応じて訪問看護を追加検討) 月1〜2回の診療(看護は状態次第)
がん末期・看取りが近い時期 訪問診療+訪問看護(頻回対応) 週4回以上の看護も選択肢

※掃除・調理などの生活援助が中心の場合は、医療系サービスである訪問診療・訪問看護に加えて介護保険の訪問介護(ホームヘルパー)を組み合わせることもありますが、これは本記事の比較軸である「診療と看護の違い」とは別枠の介護保険サービスです。組み合わせが必要な場合はケアマネジャーと別途ご相談ください。

さいたま市南区・南浦和で在宅医療チームを組むにはどうすればいい?

さいたま市南区では、南浦和・浦和・武蔵浦和・蕨エリアを中心に、訪問診療と訪問看護ステーションを組み合わせて在宅療養を支える体制を選ぶことができます。地域で選ぶ際のポイントは、外来から訪問診療まで同じ医療機関が一貫して診てくれるか、緊急時の連絡・往診体制が整っているか、近隣の訪問看護ステーションや訪問介護事業所と実際に連携できているか、の3点です。制度上、在宅療養支援診療所として届け出ている医療機関は24時間365日の連絡・往診体制を整えることが施設基準として求められており、相談時にこの体制の有無を確認すると安心材料になります。当院の在宅診療部は外来診療から訪問診療まで同じ医療法人が切れ目なく伴走する体制をとっており、さいたま市南区を中心に南浦和・浦和・武蔵浦和・蕨エリアへの訪問診療に対応しています。実際の連携例としては、南浦和駅周辺や武蔵浦和エリアの訪問看護ステーション、蕨市内の訪問介護事業所などと、患者様ごとにケアマネジャーを中心としたチームを組むケースが多くあります。転居や退院直後で担当のケアマネジャーがまだ決まっていない場合は、お住まいの地域を担当するさいたま市南区の地域包括支援センターに相談すると、エリアを担当する事業所を案内してもらえます。訪問看護ステーションやケアマネジャーとの連携が必要な場合も、まずは主治医側に一本で相談いただければ、必要な在宅チームの組み方を一緒に整理します。病院の連携室やケアマネジャーからのご相談も歓迎しています。

訪問診療・訪問看護を始める流れは?

訪問診療・訪問看護のどちらも、まずは主治医またはケアマネジャーへの相談から始まります。一般的な流れは、①電話またはWebフォームでの相談・お問い合わせ、②医師またはスタッフによる病状・生活状況のヒアリング、③初回の診察(訪問診療の場合はご自宅への訪問診察)、④訪問看護が必要な場合は医師が訪問看護指示書を作成しステーションと連携、⑤定期的な訪問開始、という順番で進みます。入院中の方が退院後に在宅療養へ移行する場合は、病院の地域連携室・退院支援看護師を通じて調整するケースが多く、入院中からの事前相談も可能です。介護保険サービスと合わせて利用する場合はケアマネジャーによるケアプランの作成が必要になるため、まだ担当のケアマネジャーが決まっていない方には地域包括支援センターの案内も行います。ご相談は、kawata-zaitaku.comのお問い合わせフォーム、またはお電話(電話番号:[掲載時に確定した番号を挿入]/受付時間:[掲載時に確定した受付時間を挿入])で承っています。費用の一般的な目安は費用ページでもご案内していますので、あわせてご覧ください(費用ページのURLは公開時に確定のうえ本文にリンクを挿入してください)。ご本人・ご家族どちらからのご連絡でも、また医療・介護の専門職からのご紹介でも対応していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

訪問看護だけ利用して、訪問診療は受けなくてもいいのでしょうか?

訪問看護を利用するには、必ず医師が交付する訪問看護指示書が必要です。かかりつけの病院の主治医が指示書を出す形であれば訪問診療を受けずに訪問看護だけを利用することも制度上は可能ですが、在宅で医療処置や体調変化に迅速に対応するには、訪問診療の医師と訪問看護師が連携している体制の方が安心です。まずは主治医にご相談ください。

訪問診療と訪問看護の費用はどのくらいかかりますか?

費用は公的医療保険・介護保険の仕組みに基づき、年齢・所得・利用回数によって異なります。目安として自己負担割合は1〜3割で、介護保険の訪問看護は要介護度ごとの区分支給限度基準額の枠内で他の介護サービスと合わせて調整します。併用時のおおまかな目安は本文中のモデルケースをご参照ください。具体的な負担額は当院の費用ページまたはお問い合わせフォームからご確認ください。

ケアマネジャーや病院の連携室からの相談でも大丈夫ですか?

はい、歓迎しています。退院支援の一環での在宅移行相談や、ケアプラン作成中の訪問診療・訪問看護の組み込みについて、専門職の方からのお問い合わせにも対応しています。ご本人・ご家族からの直接のご相談と同様に、電話またはWebフォームからご連絡ください。

訪問診療と往診はどう違うのですか?

訪問診療は、計画的に月1〜2回など定期的にご自宅へ伺う診療です。往診は、体調が急変した際などに、その都度医師が緊急で訪問する診療を指します。訪問診療の契約をしていると、普段は定期訪問で経過を見ながら、体調急変時には同じ医師による往診で対応してもらえるという安心感があります。

対応エリアはどこまでですか?南浦和以外でも頼めますか?

さいたま市南区を中心に、南浦和・浦和・武蔵浦和・蕨エリアへの訪問診療に対応しています。エリア外や個別の住所については対応可否が異なる場合がありますので、まずはお問い合わせフォームまたはお電話でご相談ください。

まとめ

訪問診療は医師が治療方針を決める「医療」、訪問看護は看護師が医師の指示のもとでケアを行う「支援」で、両者は多くの場合チームとして併用されます。選び方の目安は医療処置の頻度と病状の安定度で、迷ったときは主治医やケアマネジャーに相談するのが確実です。さいたま市南区・南浦和エリアでは、外来から訪問診療まで一貫して対応でき、地域の訪問看護ステーションや地域包括支援センターと連携できる医療機関を選ぶと、緊急時も含めて安心して在宅療養を続けやすくなります。まずはお電話またはお問い合わせフォームからご相談ください。

院長・内科医國﨑正造からのコメント

在宅療養では『どちらを選ぶか』で悩むご家族が多いのですが、実際は医師と看護師がチームで支える形が基本です。ご本人の状態は日々変わりますので、一度決めたら固定ではなく、その都度相談しながら組み合わせを見直していただければと思います。費用の一例もお示ししましたが、実際の額は個々の状況で異なりますので、不安なことは些細なことでもお電話ください。

参考文献

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。症状がある場合は医療機関を受診してください。