退院後、一人暮らしの親が心配なときの対処法|内科医が解説

監修者 國﨑正造(医療法人社団川田会 理事長)

監修:國﨑正造(医療法人社団川田会 理事長) / 川田会 在宅診療部 在宅医療コラム

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退院後に一人暮らしの親が心配なら、退院前カンファレンスで在宅生活の不安を病院側に伝え、要介護認定の申請と訪問診療・訪問看護の利用検討を退院日までに並行して進めることが結論です。24時間対応可能な在宅医療の窓口をあらかじめ確保しておくと、急変時も慌てずに対応できます。

退院後、一人暮らしの親が心配なときにまず何をすればいい?

退院直後の一人暮らしの親が心配なら、①病院の退院支援担当者(地域連携室・医療ソーシャルワーカー)に在宅生活への不安を伝える、②訪問診療・訪問看護・介護保険サービスの利用要否を退院前カンファレンスで確認する、③要介護認定を受けていなければ市区町村の窓口へ申請する、の3点に退院前から着手するのが結論です。介護保険法では要介護認定の結果は申請から原則30日以内に通知すると定められており、認定が下りるまでの間も暫定的にサービスを利用できる仕組みがあります。退院日が決まった時点でできるだけ早く動き始めるほど、在宅生活への切り替えがスムーズになります。

退院決定から退院日までにやるべきことは時期によって変わります。目安は次のとおりです。

タイミング やること 誰に連絡するか
退院決定当日 在宅生活への不安を担当医・病棟看護師に伝える。現在の要介護認定の有無を確認する 病院の主治医・病棟看護師
〜退院決定後3日 一人暮らしか同居かなど在宅での生活イメージを整理し、地域連携室に相談する 病院の地域連携室(医療相談室)
〜退院決定後1週間 要介護認定が未申請なら申請する。訪問診療・訪問看護の利用候補を検討し、退院前カンファレンスの日程を決める 地域包括支援センター・在宅医療機関
退院前日 服薬管理の方法、緊急連絡先の優先順位、鍵の受け渡し方法など自宅の受け入れ体制を最終確認する 家族・訪問診療医(決まっていれば)
退院日 初回の訪問診療・訪問看護の日程を確定させ、本人と家族の双方に緊急連絡先を共有する 訪問診療クリニック・ケアマネジャー

また、退院後すぐに医療的な管理(服薬・血圧測定・褥瘡ケアなど)が必要な場合は、外来通院が難しい状態のまま自宅に戻ることになるため、訪問診療・訪問看護をあらかじめ手配しておくことが特に重要です。お子さまが遠方にお住まいの場合は、退院前カンファレンスに電話やオンラインで参加できないか病院に相談する、緊急連絡先の優先順位(訪問診療クリニック→近隣に住む親族→遠方の家族の順など)をあらかじめ決めておく、といった準備をしておくと、実際に何か起きたときに連絡が輻輳せずに済みます。当院(川田クリニック)のように外来から訪問診療まで同一の医療法人が対応できる医療機関であれば、入院前にかかっていた主治医の情報や既往歴を踏まえたうえで在宅医療へ引き継ぎやすいという利点もあります。

退院前カンファレンスとは?病院の地域連携室とはどう連携すればいい?

退院前カンファレンスとは、入院中の病院の医師・看護師・医療ソーシャルワーカーと、退院後に在宅生活を支える訪問診療医・訪問看護師・ケアマネジャーなどが、退院前に顔を合わせて病状や今後の生活上の注意点を共有する会議のことです。病院側には入退院支援加算という診療報酬上の評価制度があり、早期から退院後の生活を見据えた支援を行う体制が制度として整えられています。家族から「一人暮らしの親を退院させて大丈夫か不安」と伝えることが、カンファレンス開催のきっかけになることも少なくありません。

連携の窓口になるのは、多くの病院で「地域連携室」「医療相談室」などと呼ばれる部署です。ご家族としては、①入院中の病状と退院後に想定されるリスク、②服薬管理・食事・移動などで手助けが必要な範囲、③自宅の環境(階段の有無・同居家族の有無)を整理して伝えると、カンファレンスがより実のあるものになります。当院でも、病院の地域連携室からの紹介を受けて退院日に合わせて初回訪問診療を設定するといった連携を行っています。

訪問診療とは?外来通院との違いと24時間の往診体制について

訪問診療とは、通院が困難な患者さんの自宅や施設に医師が定期的に訪問し、計画的に診察・処方・病状管理を行う医療のことです。体調が急に悪化した際に医師が緊急で駆けつける「往診」とは区別され、多くの在宅医療クリニックでは両方に対応できる体制を敷いています。厚生労働省の診療報酬制度では2006年の改定で「在宅療養支援診療所」という区分が創設されており、24時間の往診・連絡体制を敷く医療機関として届出を行うことが制度上定められています。

訪問診療の頻度は状態によって異なりますが、月1〜2回程度の定期訪問が一般的な目安とされ、病状に応じて訪問頻度を増やしたり、電話での相談体制を組み合わせたりします。当院は外来診療から訪問診療まで同じ医療法人が切れ目なく対応しており、日本神経学会認定の神経内科専門医の常勤医師も在籍しているため(訪問診療にも対応)、パーキンソン病や脳血管疾患後遺症など神経疾患を抱える方の在宅療養にも継続して関わることができます。対応エリアはさいたま市南区を中心に南浦和・浦和・武蔵浦和・蕨エリアです(対応可能な医療処置・エリアの詳細は公式サイトの診療案内でご確認ください)。

当院における夜間・休日のお問い合わせの受け方や往診の可否など、具体的な対応体制の詳細については、初診・ご相談の際にお電話で直接ご確認いただけます。一人暮らしの場合、体調不良で応答がなく、訪問時にご本人が玄関を開けられないケースも起こり得ます。合鍵を近隣に住む家族や管理会社に預けておく、鍵の保管方法をあらかじめ訪問診療クリニックと共有しておく、といった備えをしておくと、いざというときに医療者がスムーズに安否確認・対応に入ることができます。

訪問診療と訪問看護の違いは何?

訪問診療は医師が定期的に自宅や施設を訪れて診察・処方・病状管理を行う医療サービスであり、訪問看護は医師の指示のもとで看護師が療養上の世話や医療処置(点滴管理・褥瘡ケア・リハビリなど)を行うサービスです。どちらも自宅にいながら医療的なケアを受けられる点は共通していますが、実施者と役割、利用できる保険制度の組み合わせ方が異なるため、状態に応じて併用するケースも多くあります。

項目 訪問診療 訪問看護 外来通院
実施者 医師 看護師(医師の指示のもと) 医師
目的 定期的な診察・処方・病状管理 療養上の世話・医療処置の実施 診察・検査・処方
頻度の目安 月1〜2回程度が一般的 週1回〜複数回など状態に応じて設定 通院可能な範囲で本人が来院
対象保険 医療保険(要件により介護保険) 医療保険または介護保険 医療保険
移動 医師が自宅・施設へ訪問 看護師が自宅・施設へ訪問 本人・家族が医療機関へ移動

一人暮らしの親の場合、訪問診療医が病状全体を管理しつつ、日々の細かな観察やケアは訪問看護師が担う、という役割分担が組みやすいのが特徴です。どちらを先に導入すべきか迷う場合は、退院前カンファレンスの場で病院側・訪問診療医・訪問看護師が状態を共有したうえで決めていくのが実務的な進め方になります。

退院直後に急変が心配…救急要否はどう見分ければいい?

退院直後の急変が心配な場合、一般的に「意識がはっきりしない」「呼吸が苦しそう・唇や顔色が悪い」「呼びかけへの反応が明らかにおかしい」「持続する強い痛みや出血がある」といった様子が見られるときは、ためらわず119番へ連絡することが基本的な目安とされています。一方で、微熱が続く・食欲が落ちている・普段より元気がないといった「はっきりしないけれど気になる変化」は、まず在宅医療の窓口へ電話で相談するのが適切な場合が多くあります。この記事は個別の症状に対する診断や治療方針を示すものではなく、一般的な目安の情報提供にとどまる点にご留意ください。

こうした判断に迷わないためにも、退院前に「日中・夜間問わず連絡できる窓口」を家族と本人の双方で共有しておくことが実務上とても重要です。在宅療養支援診療所として24時間の連絡・往診体制を整えている医療機関であれば、夜間や休日の急な体調変化でも、まず電話で相談したうえで往診が必要かどうかを医師が判断する、という流れを取ることができます。当院を含め、夜間・休日の連絡の受け方や往診の可否は医療機関によって運用が異なりますので、当院の体制についても契約・利用開始前にお電話でご確認いただくことをおすすめします。

一人暮らしの場合、体調急変時に本人自身が救急要請の判断や電話をできないことも想定されます。緊急連絡先を訪問診療クリニック・近隣に住む家族・地域包括支援センターなど複数箇所に設定しておき、誰が最初に連絡を受けて動くかをあらかじめ決めておくと、駆けつける側も迷わず対応できます。「救急車を呼ぶべきか、在宅医に相談すべきか」の判断そのものを医師と共有できる関係を退院前に作っておくことが、一人暮らしの親を支えるご家族の安心につながります。

服薬管理が不安…訪問診療医は何をしてくれる?

退院後の服薬管理が不安な場合、訪問診療医は自宅での薬の飲み忘れ・重複・飲み合わせの問題がないかを定期訪問時に確認し、必要に応じて処方内容を見直します。具体的には、複数の医療機関から出ている薬を1冊のお薬手帳に集約する、飲むタイミングごとに薬を分ける「一包化」を薬局に依頼する、訪問薬剤管理指導を利用して薬剤師が自宅まで薬を届けて服薬状況を確認する、といった対応を組み合わせることが一般的です。

特に高齢の一人暮らしの場合、退院直後は入院前と薬の種類・量が変わっていることも多く、飲み間違いによる体調悪化のリスクが高まりやすい時期です。一人暮らしで日中一人で過ごす時間が長いと、薬を飲んだかどうかを本人以外が確認しづらいという課題もあります。訪問看護と組み合わせて服薬確認の声かけの機会を増やす、アラーム機能付きの薬入れやカレンダー式のケースを併用する、といった在宅ならではの工夫で補うことができます。気になる症状や副作用らしき変化があれば、次回の訪問を待たずに電話で相談できる体制かどうかも、在宅医療機関を選ぶ際の確認ポイントになります。

一人暮らしの親を支える「見守り」の仕組みにはどんなものがある?

一人暮らしの親を支える見守りの仕組みには、①安否確認サービス、②緊急通報システム、③配食サービス、④訪問介護の生活援助、⑤デイサービス(通所介護)、⑥福祉用具貸与・手すり設置の6つが代表的です。医療面は訪問診療・訪問看護が担う一方、日常生活面の見守りはこれらの介護保険サービスや自治体・民間のサービスを組み合わせて支えるのが基本の考え方です。どれか一つで完結させるのではなく、本人の状態や生活リズムに合わせて複数を組み合わせることが、無理のない一人暮らしの継続につながります。以下、それぞれについて「何ができるか」「どの制度で使うか」「誰に頼むか」を整理します。

安否確認サービス

何ができるか:電気ポットやセンサーの使用状況、または定期的な電話・訪問によって「今日も元気に過ごしているか」を離れて暮らす家族に知らせる仕組みです。どの制度で使うか:多くは自治体の高齢者見守り事業や民間企業のサービスとして提供されており、公的介護保険の給付対象外のものも多くあります。誰に頼むか:自治体独自の見守り事業がないか地域包括支援センターに確認するか、民間の警備会社・通信会社のサービスを比較検討するのが基本の進め方です。

緊急通報システム

何ができるか:自宅に設置した端末のボタンを押す、あるいはセンサーが異常を検知することで、あらかじめ登録した先(家族・受託事業者・消防)へ通報が届く仕組みです。倒れて動けない、意識が朦朧としているといった場面での初動を早めることが目的です。どの制度で使うか:自治体が高齢者向けに設置費用の一部を助成している場合があり、要件や助成の有無は市区町村ごとに異なります。誰に頼むか:まずは市区町村の高齢福祉担当窓口や地域包括支援センターに、利用できる制度があるか確認するのが確実です。

配食サービス

何ができるか:栄養バランスを考えたお弁当を自宅まで届けるサービスで、多くの事業者は配達時に本人の様子を確認する見守り機能を兼ねています。栄養管理と安否確認を同時に行える点が、退院直後の一人暮らしに向いています。どの制度で使うか:民間の配食事業者が中心ですが、自治体によっては高齢者向け配食サービス費用の一部助成制度を設けている場合があります。誰に頼むか:助成制度の有無は市区町村の高齢福祉担当に、サービス内容の比較は地域包括支援センターやケアマネジャーに相談すると選びやすくなります。

訪問介護(生活援助)

何ができるか:ホームヘルパーが自宅を訪問し、調理・掃除・洗濯・買い物代行など、日常生活の中で本人だけでは負担が大きい家事を手伝います。定期的な訪問そのものが見守りの役割も果たします。どの制度で使うか:介護保険の要介護認定を受けている方が対象で、ケアプランに位置づけられた範囲でサービス費用の1〜3割(所得に応じた自己負担割合)を負担して利用します。誰に頼むか:担当のケアマネジャーにケアプランへの組み込みを相談するのが基本の流れです。

デイサービス(通所介護)

何ができるか:日中、施設に通って食事・入浴・機能訓練・他の利用者との交流などを行うサービスです。日中の一人の時間を減らせるほか、体調変化に周囲が早く気づける利点もあります。どの制度で使うか:介護保険の対象サービスで、要支援・要介護の区分ごとに定められた支給限度基準額の範囲内で、週1〜3回程度を目安に利用するケースが一般的です。誰に頼むか:利用回数や事業所の選定は、ケアマネジャーが作成するケアプランの中で調整します。

福祉用具貸与・手すり設置

何ができるか:手すりの設置やスロープ、歩行器、特殊寝台(介護ベッド)などをレンタル・購入し、自宅内での転倒や移動の負担を減らします。退院直後は入院前より身体機能が落ちていることも多く、住環境の見直しが安全な一人暮らしの前提になります。どの制度で使うか:介護保険の福祉用具貸与・住宅改修費支給の対象で、要介護度に応じて対象品目や給付の範囲が定められています。誰に頼むか:ケアマネジャーが自宅の状況を踏まえて必要な用具を提案し、福祉用具専門相談員につないでもらう流れが一般的です。

さいたま市南区・南浦和で退院後に使える医療・介護資源は?

さいたま市南区・南浦和エリアで退院後の一人暮らしを支える資源としては、①訪問診療・訪問看護に対応する在宅医療機関、②要介護認定やケアプラン作成の相談先となる地域包括支援センター、③介護保険サービス(訪問介護・デイサービスなど)の3つが基本の柱になります。地域包括支援センターは介護保険法に基づき市区町村が日常生活圏域ごとに設置している高齢者の総合相談窓口で、要介護認定の申請代行やケアマネジャーの紹介なども行っています。

担当の地域包括支援センターは、お住まいの住所(丁目まで)によって決まっています。探し方は、①さいたま市の公式サイトで「地域包括支援センター」と検索し、担当圏域の一覧から自分の住所に対応するセンターを確認する、②サイトの情報だけで判断がつかない場合は電話で問い合わせて担当を確認する、③退院準備で手が回らない場合は、病院の地域連携室に「担当の地域包括支援センターを一緒に調べてほしい」と依頼する、の3ステップで進めると迷いにくくなります。最新の担当区域・連絡先はさいたま市の公式サイトでご確認ください。

在宅医療の選択肢の一つとして、南浦和駅から徒歩4分の当院(川田クリニック)でも訪問診療に対応しています。外来から訪問診療まで同じ医療法人が継続して関わる体制のため、外来通院が難しくなった時点でスムーズに訪問診療へ切り替えることが可能です。ケアマネジャーや病院の地域連携室からのご相談・ご紹介も歓迎しています。基本情報は以下のとおりです。

項目 内容
名称 川田クリニック(医療法人社団 川田会)
所在地 〒336-0018 埼玉県さいたま市南区南本町2-22-2
電話番号 048-606-4219
診療・受付時間 平日 9:00〜17:00(訪問診療のご相談受付)
休診日 土曜・日曜・祝日(訪問診療のご相談受付)
アクセス JR京浜東北線・武蔵野線 南浦和駅 徒歩4分
ご相談・お問い合わせ https://kawata-zaitaku.com/contact.html

訪問診療のご相談は電話またはkawata-zaitaku.comのお問い合わせフォームから受け付けています。ご家族からのご相談はもちろん、ケアマネジャー・病院連携室からのご相談も歓迎です。

訪問診療の費用はどのくらいかかる?

訪問診療の費用は医療保険が適用され、自己負担割合は年齢と所得によって異なります。75歳以上の後期高齢者医療制度では自己負担は原則1割、一定以上の所得がある方は2割、現役並み所得の方は3割とされています(2022年10月の制度改正による区分)。また、40歳以上65歳未満で末期がんなど16の特定疾病に該当する場合は介護保険(第2号被保険者)の対象にもなり得ます。医療費が高額になった月には、所得区分に応じた自己負担限度額を超えた分が払い戻される高額療養費制度もあり、例えば70歳以上・一般区分では外来の自己負担上限が個人ごと月18,000円(年間上限14.4万円)とされています。

毎月の請求額は、①訪問診療の回数(月1〜2回が目安)、②診察のほかに行う処置・検査の内容、③適用される自己負担割合(1〜3割)という3つの要素の組み合わせで決まります。同じ1割負担でも処置や検査の内容によって金額は変わるため、記事だけで「一般的な月額」を示すことは難しいのが実情です。当院では料金表を本記事上で公開しておらず、費用の詳細については個別にご案内していますので、お問い合わせフォームまたはお電話でご確認ください。電話で確認する際は、「月に何回の訪問を想定していて、1割負担の場合は月額どのくらいになりますか」といった聞き方をすると、具体的な金額の目安を聞き取りやすくなります。

ケアマネジャーが決定した介護保険サービスの利用者負担についても、原則1割(一定以上の所得がある方は2割・3割)が目安ですが、区分支給限度基準額の範囲内かどうかで自己負担が変わるため、担当のケアマネジャーへの確認をおすすめします。

よくある質問

親が退院後に一人暮らしに戻るのが心配です。まず誰に相談すればいいですか?

まずは入院中の病院の地域連携室(医療相談室)に在宅生活への不安を伝えてください。退院前カンファレンスの開催や、訪問診療・訪問看護・介護保険サービスの利用調整につなげてもらえます。要介護認定がまだの場合は、あわせて地域包括支援センターや市区町村の窓口にも相談すると手続きが並行して進められます。

訪問診療はどんな人が対象になりますか?通院できる場合は利用できませんか?

訪問診療は、病状や身体機能の低下などにより自力での通院が困難な方を対象とする医療保険上の制度です。通院可能な方が単に便利さを理由に利用することはできません。退院直後で一時的に通院が難しい、認知症や神経疾患などで外出の負担が大きいといった場合が主な対象になります。

夜間や休日に急変したときはどうすればいいですか?

在宅療養支援診療所として24時間の連絡体制を整えている医療機関であれば、まず電話で相談し、往診が必要かどうかを医師が判断する流れが一般的です。意識がない・呼吸が苦しいなど明らかに緊急性が高い場合は、在宅医への連絡より先に119番へ連絡することが優先されます。当院における夜間・休日の具体的な対応体制については、契約前にお電話でご確認いただけます。

訪問診療と訪問看護は両方使えますか?

はい、併用は一般的です。訪問診療医が病状全体の管理と処方を行い、訪問看護師が日常的な観察や医療処置、リハビリなどを担当する形で役割分担することが多く、状態に応じてケアマネジャーがケアプランの中で組み合わせを調整します。

ケアマネジャーや病院からの紹介でも訪問診療を頼めますか?

はい、ケアマネジャーや病院の地域連携室からのご相談・ご紹介も歓迎しています。退院日に合わせて初回訪問診療の日程を調整することも可能ですので、退院が決まった時点で早めにお問い合わせフォームまたはお電話でご相談ください。

まとめ

退院後に一人暮らしの親が心配なときは、①退院前カンファレンスで病院と在宅生活の不安を共有すること、②要介護認定の申請や訪問診療・訪問看護の手配を退院前から並行して進めること、③夜間・休日も相談できる窓口をあらかじめ確保しておくことの3点が要点です。加えて、安否確認・配食・訪問介護・デイサービスなどの見守りサービスを組み合わせれば、一人暮らし特有の生活面の不安にも備えられます。今日すぐにできる一手は、病院の地域連携室に電話し「退院後は一人暮らしになる予定で不安があります。退院前カンファレンスを開いていただけますか」と伝えることです。まずはその一本の電話から始めてみてください。

院長・内科医國﨑正造からのコメント

退院直後のご家族の不安は「何かあったらどうしよう」という漠然としたものが多いと感じます。大切なのは完璧な準備よりも、困ったときにすぐ相談できる窓口を退院前に一つ決めておくことです。当院は外来から訪問診療まで一貫して関わることができますので、退院前の段階からでもお気軽にご相談ください。

参考文献

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。症状がある場合は医療機関を受診してください。