末期がん 自宅で過ごす準備|手順・費用・急変時|さいたま市南区
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監修:國﨑正造(医療法人社団川田会 理事長) / 川田会 在宅診療部 在宅医療コラム
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末期がんでも、訪問診療・訪問看護・介護保険サービスを組み合わせれば自宅で過ごすことは可能です。
準備は次の5段階で進めれば大きな失敗は避けられます。
- ①本人と家族の希望確認
- ②主治医への相談
- ③要介護認定の申請
- ④訪問診療・訪問看護の手配
- ⑤在宅で使う医療機器や物品の準備
目安は、在宅移行の2〜3週間前から動き始めることです。40歳以上なら末期がんは介護保険の特定疾病に該当し、要介護認定を経てケアプランを組めば、医療保険の訪問診療と介護保険サービスを組み合わせた自宅療養が可能になります。さいたま市南区・南浦和エリアには訪問診療に対応する医療機関があり、夜間・急変時の連絡先を事前に決めておくことが安心につながります。
末期がんの「自宅で過ごす」とは何ですか?そもそも可能なのでしょうか
末期がんの「自宅で過ごす」とは、積極的な治療よりも痛みや症状を和らげる緩和ケアを中心に、住み慣れた自宅で生活の質を保ちながら過ごす選択を指し、訪問診療・訪問看護・介護保険サービスを組み合わせれば多くの場合で実現できます。特別な医療設備がなくても、点滴や在宅酸素、経管栄養などの医療管理は、訪問診療医が定期的に自宅を訪れることで対応できます。「病院でなければ何もできない」というのは誤解で、痛みのコントロールや急変時の対応も、体制を整えれば自宅で行えます。
大切なのは「すべてを家族だけで抱え込まない」ことです。在宅療養は訪問診療医・訪問看護師・ケアマネジャーが役割分担しながらチームで支える仕組みになっており、医療的な判断も介護の実務も、家族が一人で背負う必要はありません。不安に思うことがあれば、その都度チームのメンバーに相談することが、無理のない在宅療養を続けるコツです。
在宅療養と病院、何が違う?メリット・デメリットを比較
在宅療養と病院療養の一番の違いは「生活の場を変えずに医療を受けられるか」です。自宅は住み慣れた環境で家族と過ごせる時間が増える一方、家族による見守り・介護の負担が増えます。緩和ケア病棟(ホスピス)は症状緩和に特化した環境で医療者に任せられる範囲が広く、一般病棟は治療そのものを目的とした急性期の医療体制が中心です。どれが正しいという話ではなく、本人の希望と家族の対応力、使える制度を踏まえて選ぶことが大切です。以下に主な違いを整理します。
| 項目 | 自宅で過ごす(在宅療養) | 緩和ケア病棟(ホスピス) | 一般病棟・病院 |
|---|---|---|---|
| 生活の自由度 | 高い(普段の生活を継続できる) | 中程度(症状緩和に配慮した環境) | 低い(面会時間・院内規則の制約) |
| 家族との時間 | 増える | 面会に配慮する施設が多い | 面会時間内に限られる |
| 医療体制 | 訪問診療・訪問看護が定期的に訪問 | 医師・看護師が常駐し症状緩和に特化 | 医師・看護師が常駐し治療が中心 |
| 急変時の対応 | 事前に連絡先・体制を決めておく必要 | 院内でその場対応が可能 | 院内でその場対応が可能 |
| 家族の負担 | 見守り・介護の負担が増える | 医療者に任せられる範囲が広い | 医療者に任せられる範囲が広い |
| 費用の仕組み | 医療保険+介護保険を組み合わせる | 主に医療保険(入院) | 主に医療保険(入院) |
緩和ケア病棟は在宅と病院の中間にあたる選択肢で、症状が強く出ている時期だけ短期間入院し、落ち着いたら自宅に戻るという使い方もできます。ただし病床数が限られており、希望してもすぐに入院できるとは限らない点には注意が必要です。迷う場合は、どちらか一方に決め切らず、まず在宅を試してみて難しければ緩和ケア病棟や病院に切り替える、という柔軟な考え方でも構いません。
自宅で過ごす準備は何から始める?時期別のチェックリスト
自宅で過ごす準備は、①本人と家族の希望確認②主治医への相談③要介護認定の申請④訪問診療・訪問看護の手配⑤在宅で使う医療機器や物品の準備、の5段階で進めると迷いません。目安として、在宅移行の2〜3週間前から動き始めれば、準備不足で慌てることは防げます。要介護認定は申請から結果が出るまで原則30日程度かかりますが、結果を待たずにサービスを始められる仕組みもあります(詳しくは次の「入院中にやること」で解説します)。
まず誰に相談すればいいか、状況別の入口は次の3つです。
- ①病院に入院中の場合=病棟の相談員または地域連携室に「在宅療養を考えている」と伝える
- ②すでに自宅で療養中の場合=かかりつけ医、またはお住まいの地域の地域包括支援センターに相談する
- ③要介護認定の申請=お住まいの市区町村の介護保険担当窓口で手続きする
どこから始めればよいか分からない場合も、まずはこの3つのいずれかに連絡すれば、その先の手順は専門職が案内してくれます。
入院中・体調が落ち着いている時期にやること
入院中にやるべきことの中心は、在宅療養の希望を医療者に伝えることと、要介護認定の申請です。主治医や病院の相談員に在宅療養の希望を伝え、訪問診療を担う医療機関を決めます。同時に、要介護認定はお住まいの市区町村の介護保険担当窓口で申請します(地域包括支援センターでの代行申請も可能です)。本人が入院中で動けない場合は、家族が代理で申請できます。申請時に必要なものは、介護保険被保険者証(65歳以上)またはご加入の医療保険証(40〜64歳の特定疾病該当者)、マイナンバーが分かるもの、主治医の氏名と医療機関名です。40歳以上65歳未満でも、末期がんは介護保険の「特定疾病」16種の一つに該当するため要介護認定を受けられます。認定結果は申請から原則30日程度かかりますが、結果を待たずに暫定ケアプランでサービスを開始できる仕組みがあり、末期がんの場合は自治体やケアマネジャーの判断で手続きが優先的に進むこともあるため、「30日待たないと何もできない」わけではありません。認定の区分によって利用できる介護サービスの量の目安(支給限度額)が変わる点も、この段階でケアマネジャーに確認しておくと後の見通しが立てやすくなります。
入院中チェックリスト
- □ 主治医・病院の相談員に在宅療養の希望を伝えた
- □ 訪問診療を担う医療機関の候補を決めた
- □ 要介護認定を申請した(必要書類:被保険者証等・マイナンバー・主治医情報)
- □ ケアマネジャー(居宅介護支援事業所)の候補を決めた
- □ 暫定ケアプランで先行してサービスを使えるか確認した
- □ 家族内で在宅療養についての意思統一をした
退院・在宅移行の1〜2週間前にやること
退院前1〜2週間でやるべき中心は、訪問診療・訪問看護との顔合わせと、緊急時の連絡体制の共有です。訪問診療医・訪問看護師との顔合わせ、ケアマネジャーによるケアプラン作成、介護用ベッドや在宅酸素などの物品手配を行います。夜間・休日の緊急連絡先を家族全員で共有し、誰が何を担当するかをメモなどで見える形にしておくと、いざという時に慌てずに動けます。連絡先が複数ある場合は、まず誰に電話するかの優先順位も決めておくと安心です。
移行前チェックリスト
- □ 訪問診療医・訪問看護師と顔合わせをした
- □ ケアプランが完成した
- □ 介護用ベッド・在宅酸素等の必要な物品を手配した
- □ 緊急連絡先(訪問診療・訪問看護)を家族全員で共有した
- □ 誰が最初に連絡するかの優先順位を決めた
在宅療養の費用は、どの制度でどこまでカバーされる?
在宅療養の費用は、訪問診療などの医療費が医療保険、訪問介護や介護用ベッド・車椅子のレンタルなどの介護費が介護保険でカバーされ、自己負担は制度上原則1〜3割にとどまります。さらに1か月の自己負担額には所得に応じた上限があり、それを超えた分は高額療養費制度(医療費側)・高額介護サービス費制度(介護費側)で後から払い戻されるため、際限なく負担が増え続けることはありません。目安となる月額の自己負担上限は次の通りです。
| 所得区分の目安 | 高額療養費(医療費・世帯単位の月額上限) | 高額介護サービス費(介護費・世帯単位の月額上限) |
|---|---|---|
| 現役並みの所得がある世帯 | 252,600円+医療費の1%が加算される場合あり | 140,100円 |
| 一般的な所得の世帯(年金・給与収入が平均的) | 57,600円程度(70歳以上の目安) | 44,400円 |
| 住民税非課税世帯 | 24,600円〜35,400円程度 | 15,000円〜24,600円 |
※上表は厚生労働省が公表している一般的な区分の目安であり、実際の上限額は年齢・加入している医療保険者・市区町村の判定基準によって細かく異なります。正確な金額は、ご加入の医療保険者またはお住まいの市区町村の介護保険担当窓口にご確認ください。
医療費と介護費の両方が高額になる世帯には、年間の自己負担を合算して軽減する「高額医療・高額介護合算療養費制度」もあり、同一世帯・同一の医療保険加入者であれば医療分と介護分を合算して申請できます。高額療養費は加入している健康保険(協会けんぽ・組合健保・後期高齢者医療制度など)へ、高額介護サービス費はお住まいの市区町村の介護保険担当窓口へ、それぞれ申請します。当院では自院の料金表を記事上でお示しすることはできませんが、費用の全体像や制度の使い方はご相談時に一つずつ確認いただけますので、ご不安な方はお問い合わせフォームからご相談ください。
医療保険と介護保険、どちらが使われる?
訪問診療・点滴・在宅酸素療法・経管栄養などの医療処置は医療保険、訪問介護やケアプラン作成、福祉用具のレンタルは介護保険が担当します。同じ「在宅療養」の中でも制度上の役割が分かれているため、どちらを使うべきか自分たちで判断する必要はなく、ケアマネジャーと訪問診療医が連携して整理してくれます。
医療用麻薬(オピオイド)を使うと依存症になったり、寿命が縮んだりしませんか?
医師の管理のもとで正しく使用する医療用麻薬は、がんの痛みを和らげるための治療薬であり、依存症になったり生命予後を縮めたりすることはないというのが医学的な理解です。「麻薬」という言葉から不安を感じる方は多いですが、痛みが強い状態を我慢し続けるほうが、体力を消耗し生活の質を大きく下げてしまいます。
剤形には、皮膚に貼るタイプの貼付剤、錠剤や液剤などの内服薬、ポンプで少量ずつ持続的に注入する持続皮下注射などがあり、本人の状態や痛みの強さ、内服が難しいかどうかに応じて訪問診療医が選択します。日常的に使う薬とは別に、急な痛みの増悪(いわゆるブレイクスルーペイン)に備えて、即効性のある頓用薬(レスキュー薬)をあらかじめ用意しておくのが一般的です。
費用の面では、医療用麻薬も他の内服薬・注射薬と同じく医療保険の対象で、自己負担割合は通常の診療と同じ1〜3割です。使い方や量は本人の痛みの程度に合わせて訪問診療医が調整するため、「痛みが強くなってきた」「薬が効いている感じがしない」といった変化は、我慢せずそのつど伝えることが、穏やかに過ごすための一番のポイントです。
夜間・急変時はどうする?24時間対応の仕組みとは
夜間や休日に症状が急に変化した場合は、事前に決めておいた訪問看護・訪問診療の緊急連絡先にまず電話で相談するのが基本です。一般的な流れは、①まず契約している訪問看護ステーションへ電話②看護師が電話で症状・バイタルを確認③必要と判断されれば看護師が緊急訪問④訪問看護師と訪問診療医が相談し、自宅での対応で様子を見るか、入院が必要かを判断する、という段階を踏みます。多くの訪問看護ステーションは24時間の電話相談・緊急訪問体制を敷いており、契約時にその体制の有無と連絡先を必ず確認しておくことが安心につながります。
救急車を呼ぶべきか迷う場面もありますが、在宅療養中に救急車を呼ぶと、原則としてかかりつけの訪問診療医ではなく救急搬送先の病院で対応することになり、それまで積み重ねてきた本人の意向(自宅で最期まで過ごしたい等)が搬送先に伝わらないことがあります。そのため「どんな症状が出たら救急車ではなくまず訪問看護・訪問診療に連絡するか」を、契約時に医療機関と具体的に決めておくことが重要です。呼吸が止まっているなど、ご臨終と思われる状態に気づいたときの対応は、通常の急変時とは連絡の考え方が異なるため、次の項目で詳しく説明します。
当院(川田クリニック在宅診療部)は日本神経学会認定の神経内科専門医を含む常勤医師が在籍し、訪問診療のご相談を平日9:00〜17:00に受け付けています。休日・夜間の連絡体制の詳細は、ご本人の状態に応じて契約時に個別にご案内していますので、不安な点は早めにご確認ください。
ご臨終・お看取りの時はどうすればいいですか?
夜中に呼吸が止まっているなど、ご臨終と思われる状態に気づいたときは、119番で救急車を呼ぶのではなく、まず契約している訪問看護ステーションに電話するのが基本です。在宅療養中の病状の経過を訪問診療医が継続して診ている場合、その後医師が自宅を訪問して死亡を確認し、死亡診断書を作成できる仕組みがあり、警察による検視のような手続きは必要ありません。あわてて救急車を呼んでしまうと、かえって警察が介入する対応になる場合があるため、事前に流れを知っておくことが大切です。
一般的な流れは、①まず訪問看護ステーションに電話する②看護師が状況を確認し、訪問診療医と連絡を取り合う③訪問診療医(または夜間・休日の当番の医師)が自宅を訪問し、死亡を確認する④死亡診断書が作成される、という順序です。医師が到着するまでの時間は契約している医療機関の体制によって異なり、深夜であれば連絡から数時間後、あるいは翌朝の訪問になることもあります。焦る必要はなく、医師が到着するまでの間はご遺体に無理に触れたり動かしたりせず、そのままの状態で待っていただいて構いません。
警察沙汰にならない理由は、在宅療養中の死亡が「異状死」(事件性が疑われる死や、診療していた病気以外が原因と考えられる死)にあたらないためです。訪問診療医が経過を診ていた病気(この場合は末期がん)の自然な進行による死亡であれば、医師が死亡診断書を発行でき、警察の検視は不要というのが法律上の考え方です。この点は在宅療養を始める段階で、契約する医療機関に一度確認しておくと、いざという時に家族が慌てずに済みます。
葬儀社への連絡は、死亡診断書の発行後に行うのが一般的な流れです。死亡診断書は、その後の火葬許可申請などの手続きに必要な大切な書類なので、原本は失くさないよう保管してください。深夜・早朝でも対応してくれる葬儀社は多くありますが、慌てて探すことのないよう、事前にどの葬儀社に頼むかをご家族内で話し合い、候補を決めておくことをおすすめします。
家族の罪悪感や不安には、どう向き合えばいいですか?
「もっと病院にいさせるべきだったのでは」「自分の介護が十分だったのか」という罪悪感は、在宅で療養や看取りを経験したご家族の多くが感じるものですが、それは家族が本人のために真剣に考え続けた結果でもあります。在宅療養は一人や一家族だけで完結させるものではなく、訪問診療医・訪問看護師・ケアマネジャーがチームとして関わるため、判断や対応を家族だけで抱え込む必要はありません。
罪悪感や不安を減らすには、気持ちの整理だけでなく、家族の負担を実際に減らす手段を使うことも有効です。代表的な選択肢は次の3つです。①レスパイト入院(在宅療養中の本人が一時的に病院や緩和ケア病棟に入院し、その間に家族が休養する仕組み)②ショートステイ(介護保険の短期入所生活介護・短期入所療養介護を使い、数日単位で施設に本人を預ける)③訪問介護(ホームヘルプ)の利用回数・時間を、ケアプランの見直しによって増やす。いずれも、ケアマネジャーに「家族が疲れている」と伝えるところから検討が始まります。不安に思うことは些細なことでも早めに相談することが、後から後悔を減らす一番の方法です。当院でも、ご本人・ご家族からのご相談に加えて、ケアマネジャーや病院の地域連携室からのご相談も歓迎しています。
さいたま市南区・南浦和で訪問診療を選ぶには
さいたま市南区・南浦和エリアで在宅療養先を選ぶ際は、①訪問診療にすぐ対応できる距離にあるか②緊急時の連絡体制が明確か③外来から在宅まで同じ医療機関で継続して相談できるか、の3点を確認すると選びやすくなります。南浦和駅周辺には訪問診療に対応する医療機関が複数あり、南区に加えて浦和・武蔵浦和・蕨エリアまで対応する医療機関もあります。川田クリニック在宅診療部は、外来診療と訪問診療を同じ医療法人が担うことで、入院・外来から在宅療養まで途切れずに相談できる点が特徴です。基本情報を以下にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 川田クリニック 在宅診療部(医療法人社団 川田会) |
| 所在地 | 〒336-0018 埼玉県さいたま市南区南本町2-22-2 |
| 電話番号 | 048-606-4219(訪問診療のご相談受付) |
| 受付時間 | 平日 9:00〜17:00 |
| 休診日 | 土曜・日曜・祝日 |
| アクセス | JR京浜東北線・武蔵野線 南浦和駅 西口 徒歩4分 |
| 相談方法 | 電話、またはお問い合わせフォーム(https://kawata-zaitaku.com/contact.html) |
ケアマネジャーや病院の地域連携室からのご相談も歓迎していますので、ご本人・ご家族以外からのお問い合わせもお気軽にどうぞ。
よくある質問
末期がんの在宅療養は、いつから準備を始めればいいですか?
体調が落ち着いている入院中、できれば在宅移行の2〜3週間前から準備を始めるのが目安です。要介護認定は申請から結果が出るまで原則30日程度かかりますが、結果を待つ前にサービスを始められる仕組みもあります(詳しくは本文の「入院中にやること」をご覧ください)。迷ったら、まず主治医や病院の相談員に在宅療養を考えていることを伝えるところから始めてください。
自宅で急に苦しくなったり痛みが強くなったりしたら、どうすればいいですか?
事前に共有している訪問看護・訪問診療の緊急連絡先に、まず電話で相談してください。看護師が電話で症状を確認したうえで、必要に応じて緊急訪問し、入院が必要かどうかを訪問診療医と判断します。救急車を呼ぶと搬送先の病院で対応することになり、それまでの本人の意向が伝わりにくくなるため、どんな時に連絡すべきかを契約時に医療機関と決めておくと安心です。
自宅でも点滴や酸素などの医療処置は受けられますか?
訪問診療医が定期的に自宅を訪問することで、点滴、在宅酸素療法、経管栄養などの医療管理は自宅でも行えます。対応できる処置の範囲は本人の状態や医療機関によって異なるため、在宅移行前に主治医・訪問診療医とどこまで対応できるかを具体的に確認しておくことをおすすめします。
介護保険と医療保険、在宅療養ではどちらを使うのですか?
訪問診療や点滴などの医療処置は医療保険、訪問介護やケアプラン作成、福祉用具のレンタルなどは介護保険が担当します。40歳以上65歳未満でも末期がんは介護保険の特定疾病に該当するため要介護認定を受けられ、65歳以上の方と同様に介護保険サービスを利用できます。どちらの制度をどう組み合わせるかは、ケアマネジャーと訪問診療医が相談しながら整理してくれます。
家族だけで介護するのが不安です。誰かに相談できますか?
在宅療養は家族だけで担うものではなく、訪問診療医・訪問看護師・ケアマネジャーがチームで関わります。家族の負担が大きい時は、レスパイト入院やショートステイ、訪問介護の利用増量といった負担軽減の手段もあります。不安なことは些細に思えることでも早めに相談することが後悔を減らします。ケアマネジャーや病院の地域連携室からのご相談も歓迎しており、まずはお問い合わせフォームやお電話でご相談いただけます。
まとめ
末期がんで自宅で過ごすための準備は、①医療保険と介護保険を組み合わせれば訪問診療・訪問看護等の医療処置や痛みのコントロールも自宅で受けられること②要介護認定は入院中の早い段階で申請し、結果を待たずに暫定ケアプランで始められること③夜間の症状悪化やご臨終と思われる状態に気づいたときは、まず訪問看護へ電話すれば、警察を介さず訪問診療医が死亡診断まで対応してくれる仕組みがあること、の3点が要点です。罪悪感や不安を一人で抱え込まず、レスパイト入院やショートステイも使いながら、訪問診療医やケアマネジャーに早めに相談することが、後悔の少ない在宅療養につながります。まずは主治医への相談か、訪問診療を行う医療機関へのお問い合わせから始めてみてください。
参考文献
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。症状がある場合は医療機関を受診してください。
院長・内科医國﨑正造からのコメント